先日とあるテレビ番組で、50代の男性が趣味で集めたガンプラを妻子に処分されるという内容が放送され、ネット上で男性に同情する声があがった。趣味となると何でもコレクションしたがる男性は多いが、それを理解できる女性は少ない。 そのため、どこの家庭でも大なり小なり似たような悶着は起きているだろう。実際私も十数年前、ガンプラに悩まされた経験がある。(文:千葉こころ) 驚くべきスピードで増殖するガンダムたち 度々話題になるガンプラ問題 まず、当時の状況から説明しておこう。住まいは8帖のリビングと6帖の寝室しかない小さなアパート。おなかに新しい命が宿り、産まれるまでには部屋を模様替えするなり、もう少し広めのマンションに引っ越すなりしなきゃね~なんて、夫婦で話していたころである。 そんな我が家にガンプラが登場したのは、当時の夫が同僚と遊びにでかけて帰ってきたとき。「ガンプラが安く買える店に連れて行ってもらった」と、4つの箱を持って帰宅したのだ。その日を境にガンプラはどんどん増殖していき、あっという間に寝室の壁一面を埋め尽くした。 親子3人で住むには手狭な部屋をどうにかしたい……そんなことを思っていた矢先の出来事だけに、元夫の趣味を理解するゆとりなどなく、日ごと買い足されていくスチールラックと、そこへ積み上げられていくガンプラの箱を、ただただ眺めることしかできなかったのである。 アムロも困惑!? 同じモビルスーツが2機体制という疑問 もし「部屋が狭くなる」ことだけが悩みの種なら、もう少し寛大になれたかもしれない。でも、私の中に渦巻いていた感情はそれだけではなかったのだ。 まず、「なぜ同じものを2つ買う?」という疑問。元夫曰く、「1つは作る用、もう1つは新品のまま取っておく用」とのことだったが、その時点で理解不能。プレミア物ならまだしも、ザクのように量産されている物を永久保存したところで価値が上がるわけでも無かろうに。 ましてや、これから出産、子育てとお金が必要な時期に、2倍の出費はかなりの痛手。働き手への労いとして小遣い制は導入せず、好きな時にほしいものを買える環境にしていたことをひどく後悔したのを覚えている。
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