こんにちは、ライターの千葉こころです。これまでの記事で書かせていただいたように、我が家にはトゥレット症候群、ADHD、アスペルガーのブレンドされた高校生の息子がいます。発達障害は見た目でわかりにくい部分もあるため、症状として現れる言動で誤解を招いてしまうことが多々あります。彼もご多分に漏れず、幼少期から現在に至るまで大小さまざまな壁に直面してきました。そんなとき、彼はどう乗り越えたのか? 見守っている中で感じた、彼なりの"生きづらさを乗り越える方法"についてお話したいと思います。(文:千葉こころ)「落ち着きはないけど、いつも楽しくはしゃいでいる子」というイメージが定着小学校4年生で専門医を受診したとき、先生から「実年齢マイナス2歳だと思ってください」と言われたことがあります。その言葉の意味を実感したのは、息子が中学生になったころ。精神面でグッと成長していく周囲のお子さんに比べ、息子はまだまだ幼さが残っていました。そのため、同級生からちょっかいを出されることも多く、いじめに発展しないかという心配を抱えてのスタートでした。ところが、親の心配をよそに、毎日楽しそうに学校での様子を聞かせてくれる息子。なかには「それって腹立たないの?」と思うようなこともありましたが、友だちに対してはめったに怒りの感情が湧かないとのこと。もともと空気が読めないうえ感情がストレートに表れてしまうので、無理に我慢している様子もありません。どうやら、特性のひとつである「強いこだわり」から、友だちに対する彼なりの概念があったようです。自分の言動がからかわれても、友だちが楽しそうにしていれば気にならなかったり、好意的ではない言葉も「言葉遊び」と受け止めて笑いに変えたりと、彼は友だちとの関わりすべてを"コミュニケーション"と処理していたのです。そうして"精神年齢が低く落ち着きはないけれど、いつも楽しそうにはしゃいでいる子"というイメージが定着するにつれ、男女問わず常に友人に囲まれるようになっていきました。とはいえ、そんなキャラを逆手に取られ、ほかの子の不都合を息子のせいにされたり、トラブルでははじめから息子に原因があると受け取られたりして、誤解が解けないことも多々ありました。それでも周囲に受け入れてもらえたのは、「好きな物はとことん大切にする」という特性から、理不尽な思いをしてもなお"友だちは宝物"の精神
0コメント